2021.4.7
KOMBUCHA_SHIPに関連する「発酵」「微生物について」の話題を取り上げるコラム。
一緒にKombucha(コンブチャ)の共同研究をしている高崎健康福祉大学 岡田先生、辻先生に聞いたシリーズ
「知らなかった!発酵の世界」をお届けします。
――世界中に存在する人間の健康に寄与する菌ってどれくらい?――
安全な菌という定義は学者の中でも悩んでいます。
世界中でみるとかなりたくさんの微生物が存在しています。
――いろんな菌の特徴が分かってくるのは、まだまだこれからということですね――
さまざまな地方で昔から食べられているけれど、まだ微生物を調べてきれていない発酵食品はたくさんあります。
調べることで、この発酵食品は身体に良いことや、その原因は「この微生物だったんだ!」と繋がる発見がたくさん出てくると思います。
まだまだ微生物の世界は可能性に満ちていると思います。
――ワクワクが続く世界ですね――
1993年にブラジルのリオデジャネイロで開催された「地球サミット」の学会で発表されたのですが、地球上にいる微生物全体に対して、人間がどれだけ種類を把握したのかデータが出ています。
カビ、酵母、ウイルスなどすべてを平均すると、人間は10%しか把握していないそうです。
90%の微生物は取り逃していることになります。これは事実だと思います。
残りの90%の微生物たちがどのような仕事をするのかまだ探索する価値はある世界。
健康に役立つという観点で、食中毒を起こす「ボツリヌス菌」が存在します。
その菌が持つ神経毒をものすごく希釈すると薬として使用もされているケースもあります。
身体には害のある菌の毒素でも場合によっては人間の健康管理に使用もされています。
――薬の飲み過ぎに身体に害があるのと一緒ですよね。
いろんな菌同士は混ざり合っても生きていけるのですか?――
人の腸を見るといろんな菌が生活しています。微生物も自分のテリトリーを守りたがるのかもしれません。
例えば、乳酸菌や納豆菌など自分の周辺に他の菌が近づかないようにしますが腸の中ではお互いが共存できる策を模索しているのだと思います。
――限りなく人間社会のようですね――
そうですね。
次回コラム、
健大の岡田先生、辻先生に聞いた「発酵の知らなかった世界」
「微生物の特殊な世界」に続く
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