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ビーガンにまつわる、あの子とメキシコの思い出

2024.9.20

少しずつ暑さが和らぎ、いよいよ食欲の秋、行楽の秋。「SHIP_KOMBUCHA」に関心を寄せる方にぜひおすすめしたいイベントがもうすぐ開催されます。ビーガンとプラントベースメニューの祭典「ビーガングルメまつり」。SHIP_KOMBUCHAをはじめとする(株)大泉工場チームは、今回も自慢のプラントベースメニューを携えてこのイベントに出店します。

 

 

ビーガン/プラントベースといえば、私が思い出すのはコロナ禍がまさにはじまろうとする2020年の年明け、前々から決めていたメキシコへの旅を敢行したときのこと。彼の地で私は、じわじわと広がるコロナの猛威よりもむしろ、その豊かな食事情に驚かされました。

 

日本にも熱狂的なファンの多い「タコス」のおいしさにびっくり驚いた、のももちろんありますが、それだけではなく。

ベジタリアン、ビーガン、プラントベース、ハラル……など、多様な食のあり方に寄り添うメニューが、多くの店舗で当たり前のように充実していたのです。

 

メキシコの南の街、サンクリストバル・デ・ラスカサスで友人が営む「美蔵ずし」にあったベジメニュー。野菜たっぷりの生春巻きを、白ごまソースでいただく一品、おいしかった!

その旅の案内人をしてくれた、友人の娘さんは当時、環境への想いから肉を食べないという選択をしていました(現在は不明)。まだ育ち盛りの10代であることから、母である友人と協議し、「魚介類と乳製品は食べる」ということに落ち着いていたのですが、それでも日本ではかなり選択肢が絞られてしまうはずです。

 

なにより日本では、目の前のメニューがベジなのかそうでないのか、見極めるのがとても難しいのが現状です。実際、彼女を日本で案内したとき、ランチタイムに「野菜餃子」との看板を見つけて「これなら大丈夫そう!」と近づいたら、たんに野菜が多めの挽肉入り餃子だったことがあり、なんだか申し訳ない気持ちになったことがあります。メキシコでは当たり前のように受け入れられているのに、日本ではあれも違う、これも違うかもしれないと、一食ごとにおっかなびっくり選ばなければいけないなんて。彼女は日本にいる間、自分の選択、いえ自分自身を否定されているような気持ちになるのではないか、そう心配になったのです。

 

ちょっと熱くなってしまいました、ひと呼吸。

かくいう私自身は、ふだんは食に特定の方向性は設けていません。お肉も大好き、蜂を飼って養蜂もしています(これには一過言あり、また別の機会に……)。けれど、「ちょっと身体が重いからお肉を控えてすごしたいな」とか、肉の生産における環境負荷を想って「今日はお肉を食べずにすごしてみよう」などと考え、菜食の店に好んで出向いたり、プラントベースのメニューを選択するときがあります。私みたいな人、意外と多いのではないでしょうか。

 

とにかく日本でももっと、ベジやプラントベースのメニューや表示(これ意外と大事)が広がっていってほしい。そう考える私にも、「ビーガングルメまつり」はとてもうれしいイベントです。ビーガンやプラントベースは誰かのための食の制限ではなく、あらゆる人が新しい食の選択肢を知るきっかけであるはず。自分の「好き」や、身体が喜ぶ感覚を研ぎ澄ませて、新しい出逢いを楽しんでみませんか。

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