素材から厳選し、JAS有機認証を取得した、_SHIPのコンブチャ。他にはないその製品づくりを支えているのが、日本各地でオーガニックの農産物を育てる生産者のみなさんの存在です。

 

そんな生産者たちの想いを伝え、彼らとの連携がもたらす未来とはどんなものになりそう・・・？そんなイメージを広げられたらとスタートしたシリーズとして、「『オーガニック』がもたらす世界」がスタートしました。

 

２回目となる今回は、私も大好きなフレーバーのひとつ「SHISO FUTURE」の産地である、北海道の佐々木ファームさんをご紹介します。

 

 

北海道道央エリアにある広大なカルデラ湖「洞爺湖」。その近くに14ヘクタール（東京ドーム3個分！）の農地をもつ佐々木ファームの歴史は、遠く1907年から。

開拓民としてこの地へ移り住んだ先祖が拓いた土地を代々受け継ぎ、2013年に現代表のお姉様ご夫婦が自然栽培へと切り替える舵を取りました。五代目となる現代表の佐々木麻紀さんはその思いを受け継ぎ、「自然の循環と摂理に学び、生命力豊かな野菜を育て、いのちとして届ける」農業をしています。

 

気候が冷涼で作物の生長が遅くなりがちなうえ、冬場は長く雪に閉ざされ農業そのものが難しくなる北海道。しかし、佐々木ファームは⽇当たりの良さと清らかな⽔、有珠⼭の⽕⼭灰が眠るミネラルがいっぱいの豊かな⼤地といった好条件を生かすことで、化学合成農薬や化学肥料に頼らない栽培を実現しています。

さらに佐々木ファームでは「アイスシェルター」と呼ばれる天然の氷を利用した冷蔵庫で野菜の味わいを高め、北海道でありながら多品種の野菜の通年販売を可能にしているのです。

 

・

 

とはいえ、「赤しそが大地のミネラルだけでたくましく育つまでには、かなりの時間がかかりました」と佐々木さん。ただでさえ一年のなかの栽培可能期間が短い北海道、しかも春秋の低温などのリスクは毎年つきまといます。そのうえ、食べごろになった葉は硬く大きくなりすぎる前に収穫しなければならず、「ほかの野菜との同時進行のなか、いつも必死でスケジュール管理をしています」と語ります。

 

そんな厳しい環境を乗り越えて育つ赤しその力強い香りと風味は格別。

_SHIPの「SHISO FUTURE」の仕込みを行うとき、ブルワリーも部屋いっぱいに豊かな赤しその香りが充満します。

 

 

栽培方法の確立や、コロナ禍の大幅な注文減など、数々の困難を乗り越えて。

これからの佐々木ファームのあり方についてお聞きすると「野菜を食べてくださり応援いただくたくさんの皆様とコミュニテイを育み、みんなでつくるみんなの故郷のような農園になりたいと思います」と、佐々木さん。

 

また、農業だけでなく、農を通しての教育『農育』※１や、農の循環からの新しい支援『農援』※２も行い、農業の新しい可能性を届けていきたい」と語ります。

 

※１　野菜や自然から大地の循環や自然の摂理を学び命を謳歌し生きることを育てます。ちきゅう留学、修学旅行農体験、農ツアーなど。

 

※２　生命力いっぱいの野菜たちを必要なところへ、少しずつみんなのできることを巡らせて優しく温かい社会が広がることを目指します。

例）会員さん＋農園から野菜のギフトを子ども食堂や、困っている人へ無料でお弁当を配布している教会へ、また被災地や若き社会活動家へ野菜と愛を届けます。

 

地球と自然を大切に、食の本質を楽しみ、未来を豊かに、共に創る、循環の場を育む農場Farmの役割を担うーー。そんな佐々木ファームのあり方はまさに、_SHIPの理念にも共通するところ。なお、2025年4月、佐々木ファームでは「佐々ポ」の名称で、佐々木ファームのサポーター（会員）と佐々木ファームによるつながりを広げるためのコミュニティを新設されたそう！

 

実は、大泉工場代表のKANさんも「佐々ポ」メンバーのひとり。

定期便の野菜と共に届く「SASAKI FARMERS LETTER」と共に野菜を楽しんでいます。

 

あまり馴染みのない新しい野菜についても、美味しい食べ方やおすすめポイントが掲載されているので、美味しく楽しく続けられることも魅力のひとつ。

 

 

こちらもぜひ、メンバーにご参加の上、チェックしてみてください！

 

writer：玉木美企子
tobira-sha.com
東京生まれ、長野県在住。
アート系出版社や広告制作会社などを経て、2014年に家族で長野県に移住。
食・農・暮らしを主なテーマに編集ライティングを行っている。国内外への旅と手仕事、音楽が好きな猫派。_SHIP KOMBUCHAのお気に入りフレーバーは「HOP BREEZE」。

photographer：佐々木健太
https://sasakiphotograph.com/
1983年長野県中川村生まれ。
東京綜合写真専門学校卒業後、スタジオアシスタント、広告制作会社撮影部アシスタントを経てフリーランスへ。結婚を機に拠点を移し、現在中川村を拠点に活動中。
_SHIP KOMBUCHAのお気に入りフレーバーは「YUZU HEADS」。