2021.3.30
KOMBUCHA_SHIPに関連する
「発酵」「微生物について」の話題を取り上げるコラム。
一緒にkombucha(コンブチャ)の共同研究をしている
高崎健康福祉大学 岡田先生、辻先生に聞いたシリーズ
「発酵の知らなかった世界」をお届けします。
――微生物の大きさは大小が様々ありますが、大きさを教えてください!――
例えば、髪の毛の太さは100マイクロメートルありますが、
微生物は髪の毛よりもとても小さいです。
――――――――――――――――
・酵母は約5マイクロメートル。
・細菌(乳酸菌や酢酸菌など)0.5~1マイクロメートル。
・ウイルスは0.1マイクロメートル。
※単位:1マイクロメートル=1ミリの1/1000
――――――――――――――――
――すべて微生物は小さいイメージでしたが、実は大きさに差があるのですね!――
そうですね。「カビ」「酵母」のサイズを顕微鏡で見る場合と
乳酸菌や酢酸菌などの小さい菌を見る場合は、
少し見方を変えないときちんと見られなかったりします。
菌の中には丸いボールのような「球菌」がいます。
球菌の直径は1ミクロン。※1ミクロン=1/1000ミリメートル
1ミクロンの球菌と実寸のピンポン球を比較した場合、大きさはどれくらい違うのか。
それは、手のひらにのせたピンポン球(1ミクロンの球菌)と
600メートルのタワーぐらい(実寸のピンポン球)の差が生まれます。
それ程に球菌は小さいのです。
――微生物を人間が発見したのはいつ頃ですか?――
小さい世界の入り口は17世紀「微生物学の父」と呼ばれた
アントニ・ファン・レーウェンフックが小さいガラス玉レンズを
磨いて作った単式顕微鏡で微生物を観察したのがはじまりと言われています。
当時の顕微鏡における拡大の倍率は50~100倍を観察できたそうですが、
現在の1,000倍まで見られるような性能はありませんでした。
「小さなアメーバがいる」
「プチプチした酵母がいる」
観察できた程度で、当時はそれが生き物であるとは思っていない。
微生物が生き物であると気付いたのが
1857年のルイ・パスツールが「自然発生説」を否定する科学的実証によって
微生物の存在が明らかになった時代ですね。
人間が微生物を認識してからまだそんなに年月は経過していません。
次回コラム、
健大の岡田先生、辻先生に聞いた「発酵の知らなかった世界」
「世界に存在する微生物を人類は10%しか知らない」に続く
@2020 OKS Company. All right reserved.